【2026年版】眼科専門医の取得に何年かかる?更新・維持の条件も解説

本記事では、医学部に在籍する筆者が、これから眼科専門医の取得を目指す研修医と専攻医のために、眼科専門医の取得までの年数と、取得後の更新・維持の条件について、日本眼科学会の一次資料を読み解き、整理しています。

眼科専門医は、初期臨床研修を修了したあと、日本専門医機構が認定した専門研修プログラムで4年の研修を受けて取得します。初期研修修了後で数えて最短4年です。取得後は5年ごとに更新し、初回の更新だけは5年6か月に設定されています。

眼科専門医で押さえておくべき点は、次の3つです。

  • 取得までの年数:初期研修修了後に専門研修を4年、修了のおよそ半年後の認定試験に合格して取得。最短4年
  • 更新の条件:5年ごとに合計50単位。初回の更新だけは5年6か月
  • 眼科の研修の特徴:週4日以上、眼科診療に従事した期間が研修に算入され、到達目標100項目と症例経験、筆頭著者の論文1篇と学会発表2回をそろえる

本記事では、眼科専門医の取得までの流れ、受験と認定試験、更新・維持の条件、眼科ならではの研修の中身を順に整理します。

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執筆者プロフィール

太田 旭

株式会社eggside 代表取締役。医学生。自由診療のための医師向けメディア「doctorside」を運営しつつ、LP制作、Google広告運用、SNS運用代行など、クリニック・歯科医院を中心としたマーケティング支援に従事しています。

眼科専門医になるまでの流れ(最短4年・週4日以上の勤務)

眼科専門医の取得は、初期臨床研修を修了したあとから数えます。日本専門医機構が認定した眼科の専門研修プログラムに入り、4年をかけて取得します。取得までは初期研修修了後で最短4年です。初期臨床研修の2年は、どの科にも共通して別途必要になります。

取得までの流れ
専門研修4年で最短4年。週4日以上の勤務が研修に算入される。

この4年には勤務日数の条件がついています。研修を修了するには、次の要件をそろえます。

  • 勤務日数:週4日以上、眼科の診療に従事した期間を研修期間として数える。非常勤で薄く関わる形だと、研修期間に算入されにくい
  • 到達目標:眼科医として身につける知識と手技を挙げた100項目をそろえる
  • 症例経験:定められた症例経験をそろえる
  • 学術活動:筆頭著者としての論文1篇と、日本眼科学会総会などでの学会発表2回

出典:日本眼科学会「専門医制度 研修について」

受験と認定試験(修了のおよそ半年後)

眼科では、研修の修了と認定試験のあいだに間があります。日本眼科学会は専攻研修を終えた後に専門医認定試験をおこなうとしており、修了からおよそ半年後に試験があります。専門医を名乗れるのは、この試験に合格してからです。

進路を逆算するときは、研修4年に加えて、修了後の半年の準備期間を見込んでおくと計画を立てやすくなります。

出典:日本眼科学会「専門医制度 研修について」

眼科専門医の更新・維持の条件(5年ごと・初回だけ5年6か月)

眼科専門医は、取得して終わりではなく、5年ごとに更新します。

更新・維持の条件
5年ごとに50単位。初回のみ5年6か月に設定されている。

単位とは、更新のためにためるポイントのことです。講習の受講や症例の経験、学会発表など、日々の医師の活動に応じてたまります。眼科の更新では、5年間で合計50単位を集めます。内訳は診療実績、共通講習、眼科領域講習、学術業績の4つに分かれ、配分は次のとおりです。

  • 診療実績:5単位。5年間で50例、診療日や病名、治療法、転帰、施設名を記録する
  • 共通講習:3〜8単位。全科共通の必修講習の数が、取得した時期によって変わる
  • 眼科領域講習:最少27単位。50単位の多くをここで積む
  • 学術業績・診療以外の活動:0〜10単位

初回の更新だけは、5年ちょうどではなく5年6か月に設定されています。研修修了からおよそ半年後に認定試験がある分、初回の更新期間を長くとって、取得と更新の時期をそろえた扱いです。2回目以降の更新は5年ごとに戻ります。

出典:日本眼科学会「専門医の更新について」

眼科ならではの中身(広い到達目標と学会総会への出席)

眼科は日本専門医機構が定める19の基本領域のひとつで、目とその周りをほぼ一手に引き受けます。診療する範囲が広いぶん、研修で身につける到達目標も100項目にわたります。研修医は一つずつの項目に到達度をつけ、指導医の確認を受けながら埋めていきます。得意な手術だけ数を伸ばしても、抜けた項目があれば修了と認められにくい作りです。

眼科ならではの中身
広い到達目標100項目と、総会出席が更新の必須条件になる。

更新でためる単位の配分にも、眼科の特徴が出ます。診療実績は5年間で50例と、形成外科の100例などと比べると少なめです。そのぶん眼科領域講習の27単位という比重が大きく、更新のたびに講習の時間をまとまって確保することになります。

眼科の更新には、単位を集めるだけでは足りない条件がもう一つあります。5年の更新期間のうちに、日本眼科学会の総会に出席して単位を取ることが必須です。講習をオンラインで積み上げても、総会に出席した実績がなければ更新の要件を満たしません。年に一度の総会に、更新期間内で最低一度は参加する前提で予定を組んでおくと計画を立てやすくなります。

出典:日本眼科学会「専門医の更新について」

参考文献

  • 日本眼科学会「専門医制度 研修について」. https://www.nichigan.or.jp/senmon/purpose/kenshu.html
  • 日本眼科学会「専門医の更新について」. https://www.nichigan.or.jp/senmon/renewal/koshin_new.html
この記事の監修者

太田 旭

株式会社eggside 代表取締役。医学生。
自由診療のための医師向けメディア「doctorside」を運営したり、クリニック集患支援を行っている。